- 最新情報:
- 2021年3月31日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年10月 6日 (更新情報)
- 2020年7月 2日
- 国名:
- ロシア連邦
- 対象者:
- タチアナ・レヴァ(女性)
- 期限:
- 2021年4月30日
- 配信日:
- 2020年7月 2日
- UA No:
- 077/2020
ロシア連邦の南、ヴォルゴグラード州の医師、タチアナ・レヴァさんは、新型コロナのパンデミックの中、勤務する病院の経営陣に防護具などが不足している問題への対応を求めたところ、懲戒処分を受け、解雇されるおそれがある。病院側は、レヴァさんが報復を恐れることなく、医療活動や表現の自由の権利の行使ができるようにしなければならない。
集中治療に携わるレヴァ医師は、防護具など感染対策に必要な物資が不足していることへの対応を病院幹部に繰り返し訴えていた。
3月上旬、この問題を報告した文書を独立系の労働組合に送ったり、物資不足について説明したビデオを作ったりした。文書も動画も一般に公表された。
その直後、経営陣から懲戒処分を受け始めた。譴責処分を2回、文書による警告を1通受け取った上、業務上の不正行為があったとして6回も文書による弁明を提出させられた。レヴァさんは、いずれも事実無根で、新型コロナ禍での経営陣への批判への仕返しだと主張している。
現在、懲戒処分が取りざたされているのは、患者の守秘義務を破ったというものだ。その患者は、自身の父親だ。心臓発作の疑いで救急救命科に入院している父親を見舞ったが、主治医でも、その科の専門医でもないにもかかわらず、患者のカルテを書かなかったという理由で叱責を受けた。
レヴァ医師はこの叱責について労働組合に文書で伝え、メディアのインタビューでも説明した。ただ、父親の個人情報や診断内容については触れておらず、守秘義務を破ってはいない。しかし、守秘義務を破ったなどとして懲戒処分の手続きが進められ、解雇されるおそれがある。
レヴァさんは、医療の最前線で活躍する医師であり告発者だ。表現の自由の権利を行使して報復を受けている。感染拡大と闘い、患者の健康を可能な限り守るために問題を公にしたのであり、この対応は、公共の利益にもなる。
- 最新情報:
- 2021年3月31日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年10月 6日 (更新情報)
- 2020年7月 2日
- 国名:
- ロシア連邦
- 対象者:
- タチアナ・レヴァ(女性)
- 期限:
- 2021年4月30日
- 配信日:
- 2020年10月 6日
- UA No:
- 077/2020
ロシア連邦の南、ヴォルゴグラード州の医師タチアナ・レヴァさんは、病院側に防護具の不足などへの対応を求めたことで、報復にさらされる日々が続いている。7月に懲戒処分を受けたことへの不服を申し立てた裁判では敗訴し、控訴した。懲戒処分を受ければ、職を失いかねない。また、経営陣批判が名誉毀損にあたるかどうかで、一旦は訴追しないという決定がなされたにもかかわらず、地方検察庁は、その決定を認めなかった。
集中治療室の医師レヴァさんは、防護具など感染対策不足に対する改善を病院幹部に繰り返し訴えてきた。患者を守るべき立場の医師として、言うべきことを言ってきたというだけで、病院側から懲戒免職を受けるおそれがある。
警察は、病院内捜査でレヴァさんの主張の一部は、事実であることが裏付けられたとして、名誉毀損による訴追手続きをしないと決め、訴追の可能性を何度も否定した。にもかかわらず、地方検察庁は、この決定を覆した。訴追をすべきか否か、再捜査するという。
医療の最前線で働くレヴァさんは、職務を遂行するために率直に意見を言ってきた。この表現の自由の権利を行使しただけで、今回、報復を受けている。感染拡大と闘い、患者の健康を可能な限り守りぬくために問題を公にしただけだ。
- 最新情報:
- 2021年3月31日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年10月 6日 (更新情報)
- 2020年7月 2日
- 国名:
- ロシア連邦
- 対象者:
- タチアナ・レヴァ(女性)
- 期限:
- 2021年4月30日
- 配信日:
- 2021年3月31日
- UA No:
- 077/2020
勤務する病院に防護具不足などを訴えて病院から懲戒処分などを受け、訴訟を起こしていた医師タチアナ・レヴァさんの控訴審で、裁判所は、懲戒免職を違法とする判断を下し、病院側に通常の給与を支払うよう命じた。この結果、レヴァさんは解雇されるおそれがなくなった。ただ、裁判所は他の懲戒処分を認めたため、レヴァさんは、控訴した。
ロシア連邦の南、ヴォルゴグラード州の病院の医師レヴァさんは、防護具など感染対策不足に対する改善を病院側に繰り返し訴えてきた。患者を守るべき立場の医師として、言うべきことを言っただけだった。しかし、病院側から懲戒免職を言い渡され、また名誉毀損などでも訴えられてきた。
今回の判決で、レヴァさんは失職を免れ、病院勤務を続けられることなった。これに対し、レヴァさんは、「当局に訴えてくれたアムネスティの支援者に感謝している」と語った。また、引き続き新型コロナ患者らの治療にあたるとともに、治療環境の改善のために言うべきことは言っていくと話した。
このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさまに深く感謝いたします。ありがとうございました。
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