ドイツに住むサラ・マルディニさんとアイルランドに住むショーン・バインダーさんはギリシャのNGOでボランティア活動を行っていました。彼らの役目は、難民・移民を乗せて遭難した船を見つけて救助することでした。
2018年2月、活動地のレスボス島を巡回している時に、2人は突然警察に拘束されました。その時は釈放されましたが、その後、逮捕・起訴されてしまいます。容疑はスパイ、密入国の手助け、犯罪組織への所属です。保釈はなかなか認められず、100日以上たった12月に、ようやく勾留を解かれました。2人はそれぞれドイツとアイルランドに戻りましたが、有罪となれば25年の実刑判決を科されるおそれがあります。
2015年以来、ギリシャ当局は密入国防止法を誤用して、難民・移民に対する人道支援や救助活動を犯罪と見なす傾向を強めています。
ギリシャ当局に2人に対する起訴を取り下げ、難民・移民を支援する活動の合法性を公に認めるよう求めてください。
サラさんは自身も2015年にシリアを脱出し、地中海を渡ってギリシャに逃れてきた難民です。その時、乗っていたボートは途中でエンジンが故障してしまいましたが、泳ぎの得意なサラさんと妹がボートを引っ張って泳ぎ、何とか全員無事にレスボス島にたどり着くことができました。その後、ドイツで暮らし大学にも進学しましたが、海を渡る危険を誰よりも知っているサラさんは、救助ボランティアとして活動するためにギリシャに戻って来ました。
ベトナム難民であった父と難民・移民の支援活動に尽力してきた母を持つショーンさんもボランティア活動をするために、アイルランドからギリシャにやって来ました。2人とも救助活動に必要なスキルを身に着け、人命救助への使命感を持って活動していました。
ショーンさんは言います。「自分が逮捕されて長期間収容されるのが怖いのではありません。怖いのはこれが人道支援に携わる誰にでも起こりうることです。人命救助は犯罪でも英雄的な行為でもありません。人を助けるのは普通のことです。人びとは故郷の危険から逃れた後もなお、苦しみ、亡くなっているのです」。
期間 | この署名は終了しました。(2019年12月24日-2020年1月末日) |
要請先 | ギリシャ市民保護相 |