29歳のホエル・パレデスさんはアルゼンチン北部フフイ州に住む若き陶芸家です。彼は音楽家でもあり、また父親でもあります。家族やバンドの仲間たちと楽しく暮らしていたホエルさんでしたが、彼の人生は、6月30日の夜を境に一変してしまいます。
その日、ホエルさんはバンドの仲間たちと共に、楽器を鳴らしながら抗議パレードに参加していました。州政府が法改正を強行したことに抗議する、平和的なデモでした。しかし、警察はこれを暴力的に排除しようと、ゴム弾を乱射したのです。ゴム弾はホエルさんの顔面を直撃し、彼の右目からは光が完全に失われました。それだけでなく、ひどい神経痛にも悩まされ、日常生活に支障をきたしています。
ホエルさんや他の参加者が受けた甚大な被害についての責任追及、そして被害に対する救済が今すぐなされなくてはなりません。彼らの正義のために、フフイ州検事総長に対し、いっしょに声を上げてください。
期 間: | 2025年1月16日~4月中旬(予定) |
要請先: | フフイ州検察庁検事総長 |
※要請先に、あなたの名前、メールアドレスを配信元として直接メールを送ります。
ホエルさんの暮らすフフイ州はリチウム資源の潤沢な土地です。リチウムは「白い金」として知られる金属で、充電式電池などの製造に使われ、現在世界的に需要が急増しています。アルゼンチン当局はリチウムの輸出拡大を目論んでいますが、地元の人々からは懸念の声が上がっています。
そんな中、州政府が州憲法の改正を強行するという出来事が起こりました。この改正は、平和的集会の権利を制限する条項を盛り込むとともに、環境を破壊し、先住民の土地所有権を侵害する可能性のある悪質なものです。さらにこの改正は、先住民やその他の住民の声を聞くことなしに承認されました。ホエルさんを含む、この改正に危機感を覚えた人々が、フマワカ広場に集まって平和的な抗議活動を行いましたが、警察はこれを武力によって排除するという暴挙に出ました。
現在に至るまで、ホエルさんや他の抗議者たちに起こったことに対して、誰一人として法の裁きを受けず、責任を逃れています。平和的に声を上げただけで大きな傷を負わされたフフイ州の人びとは、今こそ正義を求めているのです。