ハリケーン・カトリーナがニュー・オーリンズを襲った半年ほど後の2006年春、『Behind The Levee(堤防の裏に)』というタイトルのアルバムが発表されました。演奏者はニュー・オーリンズを拠点とする、Subdudesというちょっと渋い4人組ロック・グループです。
残念ながら日本では発売されませんでしたが、この3年の間にラジオやトーク・ショウなどで、その中の曲『One Word (Peace)』を何度も紹介してきました。2006年春というのはブッシュ政権に対する世論がまだ否定的になる半年前の時期でした。「戦時下」のアメリカでは平和を口にすると叩かれる空気があって、この歌の歌詞の中でもそういう光景が描かれています。
でも、この歌詞でいちばん気に入っている部分は「皆が平和の話はする、それぞれに言い分がある。しかし、本当に達成するためには方法はひとつだけ、まず自分から始めるものだ」というくだりです。
平和は抽象的なものではありません。政治家任せにすれば絶望的になってしまうことがしばしばありますが、まず自分の日常生活の中で、例えば競争心を持たないことにすればいいと思います。争いごとの種は、個人同士の関係でも、国同士の関係でも、意外にこんなところにあると思います。
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