- 2014年7月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- トピック:地域紛争
7月8日のイスラエルによるガザへの攻撃で標的にされた車両の消火にあたる消防士たち。(C) MOHAMMED ABED/AFP/Getty Images
アムネスティ・インターナショナルは、イスラエル当局およびハマスの軍事部門を含むガザのパレスチナ武装グループに対し、民間人から犠牲者を決して出さないよう要請する。
すべての紛争当事者は、国際人道法の下で、激化する紛争に巻き込まれた民間人の生命を保護する絶対的な義務を負っている。イスラエル軍およびパレスチナ武装グループは、国際法を十分尊重しなければならない。人口密集地域への空爆あるいは民家への攻撃は、民間人の犠牲は避けられず、国際人道法違反である。
イスラエルは、ハマスを標的とする「境界防衛」作戦を開始し、7月7日深夜にはガザ地区内の少なくとも50カ所を攻撃し、翌日午前中には数十回もの空爆を実施した。報道によると、攻撃で子どもを含む少なくとも50名が負傷したという。パレスチナ武装グループはこの数日間、イスラエル南部に向けて多数のロケット弾を無差別発射し、8日も続いた。
イスラエル外務省によると、8日午前の時点で6月12日以来、ガザからイスラエル南部に向けて無差別発射されたロケット弾は240発余りになるという。アムネスティは、軍事目標を正確に捕捉できないロケット弾の無差別発射を、繰り返し強く非難してきた。ハマスは、ロケット弾を無差別発射したことを認めた。
この無差別発射は、ガザとイスラエルの境にいる双方の民間人を生命の危険にさらす戦争犯罪である。この攻撃はすべて即時停止しなければならない。
イスラエル軍もパレスチナ武装グループもこれまで、過去の戦争犯罪など重大な国際法違反行為の責任を問うことを怠ってきた。特に2012年11月のイスラエルの軍事作戦「防御の柱」、2008年12月から2009年1月にかけての「鋳込まれた鉛」作戦では際立った。
双方がこれまでの行為に対する責任をとらず、新たな紛争に入った中で、アムネスティは双方への国際的な武器禁輸措置を改めて要請する。
各国は、イスラエルとガザでの国際人道法違反に加担しないという明確なメッセージを発しなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2014年7月8日
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