- 2013年10月 4日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ロシア連邦
- トピック:
国際オリンピック委員会は、「ロシアの同性愛嫌悪法案はオリンピック憲章に違反しない」と述べた.(C)MIKHAIL MORDASOV/AFP/Getty Images
アムネスティ・インターナショナルは、国際オリンピック委員会(IOC)が、ロシアの差別的な法律が冬季ソチ・オリンピックに悪影響をおよぼすことを理解していない現状に失望している。
未成年に向けた「非伝統的な性的指向」に関するプロパガンダを禁止するロシアの法律は、明らかに差別的であり、国際法やオリンピック憲章に違反している。さらに、この法案の施行は、実際の、あるいはそうであると思われる性的指向のみを理由にした、人びとへの凶悪な犯罪を助長する状況をロシア国内ですでに作り出している。
不当な差別がないよう保証するというロシア当局者の説明に、IOCが納得しているというだけでは十分ではない。「非伝統的な」性的指向を人びとが公的に表現することをロシアの法律が事実上禁止しているという現実をIOCは無視している。これは、ゲイおよびレズビアンの選手や観客に対する侮辱である。また、オリンピック理念を大切にしている世界中のスポーツファンを失望させる行為である。
IOCはロシア当局に対して、オリンピックが人権侵害で傷を付けられることがないよう、オリンピック開会までの準備期間にその影響力を発揮できたはずである。残念ながら、彼らはその機会を逃してしまったようである。
アムネスティ国際ニュース
2013年9月27日
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