- 2013年10月 3日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- トピック:
国連人権理事会は、10月29日にイスラエルの自由権規約の履行状況に関して審査を行う。イスラエルはこれに合わせて提出する報告書の国内協議を始めており、国連の人権プロセスに再び参加する意向のようである。アムネスティ・インターナショナルはこれを歓迎する。さらに同国が今月の普遍的審査までその意思を変えないよう求める。
イスラエルは今年の1月29日に開かれた初回の作業部会を欠席した。加盟国が審査の手続きを回避したことは、これまでなかった。手続きに参加し、定期審査の普遍性を保持することは、グローバルな人権強化の取り組みの信頼度を高めるだけでなく、同国の人権問題を考えていく上でも肝要である。
2008年12月の前回の審査以降、同国の人権に関わる懸案には次の状況がある。
- 逮捕、尋問の際に拷問その他の虐待が行なわれているが、中立的な調査が迅速に行なわれることは極めてまれである。
- 良心的兵役拒否者が文民機関で服務する権利を認めるという、普遍的定期審査の取り決めを守っていない。
- 良心的理由により軍務を拒否して刑罰を科される者がいまだにいる。
- イスラエル南部のネゲブ地方に住む数万人のベドウィン市民は差別され、適切な住まいを持つ権利を与えられていない。ネゲブ地方の約35の村を村として認めず、その差別的政策の結果、住民は繰り返し家屋を破壊されている。
これらの人権侵害行為は、同国の人権への取り組みが不足している結果であり、その枠組みの強化がいかに重要であるかを示している。
アムネスティは、イスラエルを普遍的定期審査のプロセスに引き戻そうとする人権理事会議長の努力を評価したい。また、理事会が国際社会に呼びかけ、すべての加盟国が普遍的定期審査に参加するよう適切な手段を講じることを求める。
背景情報
以上のことを、アムネスティは9月23日、普遍的定期審査第24作業部会の議題6一般討議で、発表した。
また、今年1月29日の作業部会欠席に関して、プレスリリースを発表している。
「普遍的定期審査と人権、そしてイスラエル。何が危機なのか」
昨年7月1日には、予定されていたイスラエルに対する普遍的定期審査に合わせて次の報告書を提出した。
「イスラエル及び被占領パレスチナ地域:人権への取り組みが果たされていない」(英語)
この報告書の更新版は延期となったイスラエルに対する審査に向けて提出する予定である。
アムネスティ国際ニュース
2013年9月25日
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