- 2013年7月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エジプト
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
軍共和国防衛隊本部の外で、少なくとも51名の死者が出た © Ed Giles/Getty Images
軍共和国防衛隊本部の外で、少なくとも51名の死者が出たという報告について、直ちに独立した調査を実施するよう、アムネスティ・インターナショナルは求める。
すべての勢力が納得できる、独立かつ公正な調査が必要とされている。しかし、これまでのエジプト当局は、人権侵害の真実を明らかにし公正な裁判を実施することについて、不十分な取り組みしかやってこなかったことで知られている。
過去のエジプト軍の調査は、軍による人権侵害をもみ消してきた。そして、当局は、抗議行動者の殺害を自分たちが命じたという調査報告の結論を闇に葬り、公表することを拒否してきた。エジプトの検察は、警察や軍の人権侵害の訴追より、政府に批判的な人間を訴追するために時間をかけてきた。
政府当局者による人権侵害を止めるために、実効性のある調査が必要不可欠である。軍共和国防衛隊のトップは、2011年12月、内閣の施設の前でデモに参加した人びとの弾圧を指揮した人物と同じなのだ。
対立と不信が広がる中、すべての手段を講じ、当局が発表する調査が、独立かつ公正で徹底したものであり、またそう見られるように保証されるものにしなければならない。何十年にも及ぶ不処罰の文化が、法の支配を侵食してしまっている。被害者とその家族に正義をもたらす、効果的で透明性のある調査は、信頼を回復し、国内の融和に向けた一歩となるだろう。調査は、軍やその他の当局関係者に証拠を提出することを命じる権限を有するなど、国際基準を満たしたものであるべきだ。
アムネスティ・インターナショナル ニュースフラッシュ
2013年7月8日
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No witewash for investigations into Egypt violence(英語)
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