- 2012年9月19日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ガンビア
- トピック:死刑廃止
死刑に抗議する、ガンビアの人びと(c)SEYLLOU/AFP/GettyImages
ガンビア当局は、9人の死刑執行に抗議する平和的行動の許可を求め、拘束された2人のジャーナリストに対する起訴を取り下げるべきだ。
9月10日、ガンビアプレスユニオン(GPU)の筆頭副代表であるバルーカー・シーセイと独立系フリージャーナリストのアブバカー・セディカーンは、重罪を犯す謀議を働いたとして起訴された。
2人のジャーナリストは即日、保釈されたが、17日には警察本部に出頭しなければならない。
彼らは、8月に執行された9人の死刑囚の処刑に対し、平和的抗議行動を計画した。その実施の前日の9月6日、ガンビア警察にデモ行動の許可を求める申請書を提出した。しかし、その夜に警察により逮捕された。
逮捕のきっかけとなったのは、警視総監に宛てられた「平和的デモの許可申請書」であった。
この申請書には、「私たちは方針にしたがって、デモでは一切の暴力は使いません。デモをする理由は、黙って見ているだけでは、次の死刑が執行されると思うからです」と記されていた。
これは、ガンビアが政府に対する批判を一切認めない、もう一つの例である。
ガンビア当局に対し、2人に対するすべての起訴を無条件でただちに撤回することを強く求める。彼らは、ただ表現と集会の権利を行使しようとしただけで、拘束されたのである。
9月7日には、2人は自宅へ連行され、警察による家宅捜索が行われた。
逮捕された6日以来、ガンビア憲法に記されている「特定の犯罪名をなくして、拘束可能な最長時間は72時間まで」をゆうに超え、彼らは逮捕から週末いっぱいまで拘束された。
彼らの弁護士やガンビアプレスユニオンによる拘置所への面会は禁止された。
アムネスティインターナショナルは、彼らの拘束の詳細を知るために何度もガンビア警察へ働き掛けたが、警察はまったく情報を提供しなかった。
保釈金は、1人につき25万ガンビアドル(約8000米ドル)だった。
ガンビア当局は、表現や集会の自由の権利を保障し、ジャーナリストや人権活動家が政府に介入されることなく活動できるよう徹底するべきである。
ガンビアで死刑を宣告された者の中には、国家反逆罪の罪に問われた元政府役人や元上級軍人も含まれている。
アムネスティを含む67の国際人権機関と西アフリカの市民社会団体は、8月23日に死刑囚やその家族に通告することなく執行された死刑に対し、激しい憤りを表してきた。
アムネスティ国際ニュース
2012年9月11日
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