- 2008年2月13日
- 国・地域:オーストラリア
- トピック:先住民族/少数民族
アムネスティ・インターナショナルの発言として、担当者は、オーストラリア政府が公的謝罪を最優先課題としたことにアムネスティは大いに励まされた、と述べた。
「今回の政府の意思表示が、アボリジニの子どもたちに対する恐るべき取り扱いがもたらした痛ましい過去に象徴的な終止符を打ち、オーストラリアの先住民族が日々直面している深刻な人権侵害に立ち向かう第一歩となることを期待する」と、アムネスティ・オーストラリア支部のキャンペーン・コーディネーター、ロドニー・ディロンは述べた。
「この謝罪は、オーストラリアの先住民族と非先住民の人びととの間に相互尊重を育み、実りある関係の構築を促すものであり、また和解のために不可欠なものである」。
「アムネスティは、オーストラリア政府に対して、報告書『子どもたちを家族のもとへ(Bringing Them Home)』の勧告を直ちに履行するよう要請する。さらに原状回復、リハビリテーション、再発防止への保証、金銭賠償などの措置を取ることが重要である」。
1997年の報告書「子どもたちを家族のもとへ」は、先住民族の子どもたちを家族から引き離した隔離政策についての調査結果をまとめたものである。人権および機会均等委員会(HREOC)は、この報告書において54項目にわたる勧告を提起した。報告書によれば、1910年から1970年にかけて、アボリジニおよびトレス諸島民の子どもたちのうち10~30パーセントが、強制的に親から引き離された。引き離された子どもたちの多くは、性的、肉体的、精神的虐待を受けていた。
報告書の勧告は国際法に基づくものであり、国際法では、人権侵害の被害者は「実効的な救済」を受ける権利を持つと規定している。
今週、アムネスティの職員や活動家たちは、すべてのオーストラリア先住民族の人びとに連帯し、オーストラリア各地で開かれた記念式典に参加した。
アムネスティ発表国際ニュース
2008年2月13日
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