- 2007年7月30日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:日本
- トピック:女性の権利
アムネスティ・インターナショナルは、本日、米下院が決議121を採択したことを称賛する。同決議は、日本政府に対し、第二次大戦中に日本軍が女性たちを強制的に性奴隷とした責任を最終的に受け入れるよう求めるものである。
「米下院決議は、第二次大戦中に日本軍によって売春を強制された被害者たちに対する正義が長年にわたって実現していないということを、日本政府にはっきりと伝えている」と、アムネスティのプルナ・セン・アジア太平洋部長は語った。
「同決議はまた、サバイバーたちに対しても強いメッセージを送っている。彼女たちは苦難と恥辱の烙印を押された人生を戦い抜き、今も性奴隷の恐ろしい傷痕に耐えている。その彼女たちに対して、彼女たちの苦境は今も忘れられてはおらず、正義と賠償を望む意思は、女性への暴力が今もはびこる世界の中で、関わりのある問題として存在し続けている、と伝えているのである」。
「アムネスティは、日本政府に対し、性奴隷のサバイバーたちに対する法的補償と完全な謝罪、そして完全な賠償、すなわち原状回復、社会復帰、再発防止の確約などを実現するため、迅速に措置を講ずるよう、求める」。
背景情報第二次大戦前および戦中に、誘拐されたり騙されたりした何万人もの女性たちが、様々な占領国で軍の管理下に置かれた「慰安所」において性奴隷にされた。アムネスティは、これらの女性たちに対して行われた犯罪は、人道に対する罪にあたると考えている。今日に至るまで、日本政府は元「従軍慰安婦」たちに対して犯した罪の責任を完全かつ明確に認めることを拒否している。
参考資料
日本:60年経てなお待ちつづける―日本軍性奴隷制のサバイバーたちに正義を(原文、2005年発表)
https://www.amnesty.or.jp/uploads/Japan_Sexual_Slavery_final.pdf
AI Index: ASA22/009/2007
2007年7月30日
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